「
アップル、新 UI 採用の『 iOS 7 』を提供開始」
「
アップル、 iPhone 5s/5c 向けに『 iOS 7.0.1 』提供開始。バグ修正」
(以上、
AV Watch より)
iPhone 5c を発売することで機能争いから一歩引いて、
Apple はカジュアルユーザーの
取り込みを考え始めた。
ただ裏を返すと、これはスマートフォンというデバイスが、
性能的、機能的にもう煮詰まってしまった、少なくとも
Apple は
そう考え始めているのではないかと推測できます。
今回の 5s に搭載された指紋認証にしてもそうなのですが、
確かに便利でセキュリティ的にも有用に思えますが、
「必須か?」と問われるとなくても困らないでしょう。
64bit になった A7 プロセッサにしてもしかりです。
つまり機能、性能的にポータブルなコンピュータデバイスとしてのスマートフォンが、
必要十分な機能性を確保できてしまった、
これはここ一年くらい劇的にスマートフォンの性能が上がらなくなったことが証明しています。
実際、A7 プロセッサはともかく、指紋認証は 5c には搭載されていません。
ここ何年か、コモディティ化が進みきった PC が飛ぶようには売れなくなったように、
2007 年に iPhone が発売されてから 6 年、
日本で
ソフトバンク から
2008 年に iPhone 3G が初めて登場してからたった 5 年で
PC と同じ袋小路が見えるところまで行き着いてしまった。
そう考えると、今回の 5c/5s が
ドコモ から発売されることで、
未だスマートフォンに移行していないユーザーを取り込める…これは少々甘い皮算用に思えます。
だからこれからは端末ではなくサービスで…と言うのでしょうが、
その答えはブラウザ以来ライフスタイルを激変させるアプリケーションは登場していないと言われる
PC で十数年考え続けて出なかった答えをデバイスを変えて考え直すことと同じです。
ただ一方で、ソフトウェアである iOS7 はデザイン面ばかりがどうだこうだと言われていますが、
64bit の A7 プロセッサに合わせて 64bit 化され、
巨大なメモリ空間をリニアに扱える 64bit 化されたアプリケーションを
いつでも展開できる下地ができたということの方が意味として大きいと考えます。
ただそれを活かすアプリケーションはまだありません。
そもそも「ない」と言うのが正直ベースの話でしょうが、
たとえあったとしても、 5s でしか動かなければムーブメントは起こせはしませんから、
ここでも
Apple は、布石だけは打ったということにとどまるのでしょう。
他方、 iOS7 の負の側面は、
3, 4 年前の機種ではすでにデバイス環境が保証されないということでしょう。
iOS7 ではいくつもの脆弱性に対処したらしいですが、
iOS6 にアップデートはないところを見ると、たとえば iPhone 3GS や
第四世代の
iPod touch はその脆弱性を抱えたまま、
放置されると言うことになります。
iPhone は下取りなどがあって今でも 3GS をより前の機種を使っている人は稀少でしょうが、
iPod touch はどうでしょう?
# 少なくともここに一人います (^^;A
OS のメンテナンス期間が 3 年というのはちょっと短かすぎるような気がします。
これに対しては今のところ、何も答えは出ていませんが、これらを総合して考えれば考えるほど、
Apple はスマートフォンと言うデバイスにちらつき始めた
「負の兆し」に対して、いくつもの決断をし始めいている。そう思えるようになってきました。
「
Apple の『 iOS 7 』、極めて深刻な脆弱性を多数修正」
(
ITmedia より)
Ellinikonblue.com Weblog
「
ついに発売された iPhone 5s/5c についてもう一度考える」