ただうちの両親の場合、ただの「おじいちゃん」「おばあちゃん」ではなく、 「大阪の」という修飾語がつきますので、そういう輩でも一筋縄ではいかないらしく、 幸いまだ完全に「ぼられた」ことはありませんが、 最近、「電話代が安くなる」と言われたので申し込んで欲しいと、うちの実家から依頼がありました。
SE などという生業をしていることもあって、 うちの実家の固定電話はもちろん、インターネットアクセスの環境を敷設するときも、 ぬかりなく割引サービスなどには加入してあって、 まぁそんな話は聞いただけで怪しいと思うのですが、 連絡先電話番号も聞いてあるというので、ひとまず私自身が話を聞いてみることにしました。
で、電話をかけてみると…
「はい、サポートです。」
…って。おいおい。会社名すら名乗らない時点で、私の懐疑心は一気に MAX まで上り詰めました。
よくよく話を聞いてみると、インターネットプロバイダーの勧誘で、 そんなもんいらんので二度と電話はかけてこないように!と釘を刺して断りました。
相手もすぐに了解しキャンセルに応じました。
しかし、気になって連絡先のフリーアクセス(フリーダイヤル)の電話番号から調べてみると、 今回、勧誘してきたプロバイダのホームページがあってそれを見るにつけ、さらに驚愕の事実が…
まず第一に彼らはびっくりすることに私の断りの連絡、あの短いやりとりの中で、 ちゃんと会社名を名乗っていたのです。
この事実がわかった時点で、懐疑心は完全にある確信に変わりました。
さらに、申し込みページがすごい!
いろいろな同意条件にチェックするようになっているのですが、 このチェック、一切しなくても最後の「同意して申し込む」と言うボタンが押せるようになっています。
さらにさらに、このページの最後にある「同意して申し込む」ボタンのリンク先がすごい!
なんと TeamViewer のインストールファイルへの 直リンクになっており、これを押させて言葉巧みにインストールさせ遠隔操作可能にするようです。
そもそもにして「同意して申し込む」ボタンに Windows 用と Mac 用がある時点で、 もう怪しさ大暴発です ^O^;;;
# 誤解のないように付け加えますが TeamViewer 自身は、 リモートコントロールを簡単に実現する非常に便利なツールです。
どうもこれで PC にインストールされているはずのフレッツ接続ツールなどで、 プロバイダの接続先を切り替えることによって申し込み完了と見なして料金請求をかけてくるようなのですが、 そもそもうちの実家の場合、私がこの手のツールを一切使わず、 直接、ホームゲートウェイにアクセスして設定したので、PC を遠隔操作したぐらいでは切り替えることができずに、 うちの母ちゃんが私に連絡してくることになって、勧誘は失敗に終わりました。
無論、切り替えられると「業界最安レベル」と謳うホームページの料金が請求されます。
確かにその月額はたいていのプロバイダより安いかもしれません。
ただし、遠隔操作で接続先を切り替えてくるだけなので、 無論、もとのプロバイダの解約手続きはしてくれません。
オチはプロバイダー料金を二重に請求されるようになるだけ… ではないんですな。これが… d(^^;A
申し込みページの同意事項のところには他にも いろいろな罠(違約金の設定があったり、サポートサービス(有料)がニケ月後にもれなくついてくる など)が…
気持ち的には、この悪質で突っ込みどころ満載の勧誘の仕組みを、個人的な推測も絡めつつ、 あらわにしたい気持ちに駆られるですが、 こんな勧誘のツールに使われているページや、元締めと思われるプロバイダーのページにリンクを張るだけで、 検索エンジンでのうちのページの評価が下がりそうなので、やめときます ^^;
# あとどう考えてもこんな手口で長期間やり続けていると言うことは、その筋の人が関わっている可能性もあるので…
## ま、申し込み用のページはすぐにリンク落ちになるでしょうし…
似たような事例は多数報告されているようなので、 より具体的には「プロバイダ勧誘」で Google さん に聞いてみると ( 2015 年 2 月現在なら)いいかもしれません。
いやぁ怖いですね。世の中。。。いい勉強になりました。