本田雅一の週刊モバイル通信 「 2010 年のモバイル機器市場を占う」PC Watch より)

 年末年始のこの時期、 IT 系のニュースサイトというのはどこもかしこも、 来年の勝手予想、今年の振り返りの記事ばかりの金太郎飴状態で、 目を通しても退屈きわまりない記事が多いのですが、 その中でちょっと目にとまったのが上記の記事。
 春から夏ぐらいには日本語版 Kindle、春ぐらいには電子ブックリーダにもなる Apple の タブレット型端末が登場すると噂されている。
 Kindle が米国ではスマッシュヒットして、 米国版そのままを日本でも発売、 話題になりました

 Kindle 欲しいか?と聞かれれば、 欲しいですよ。はっきり言って。うちにあるあの大量の本が、 あのサイズに全部収まって、持ち歩けると思えばなおさらです。
 発想はまさに書籍版 iPod なわけで、 特に分厚くて重い IT 系の書籍が全部であの重さになって持ち歩けるならば正直、 iPod より有用じゃないかと思ってみたり。

 ただ日本語版が出て、さぁ日本でも電子書籍がばんばん出てくるかと言われれば、 おそらくはそうはならんでしょうな。
 だって音楽が今でも日本ではそうじゃないですか? 音楽以上に書籍は再販制度という過保護に「超」がつくほど保護されている業界ですから、 それが卸も小売りもすっ飛ばして流通するなどというビジネスモデルが、 素直にまかり通るわけがないと思いません?

 また今の構造を打破する以前に、 日本の場合、果たして Kindle で漫画を出版できるかというところが 大きな鍵になってくるかと思います。
 今の Kindle は見ている限り文字ベースの出版物が対象のようなので、 日本の出版では漫画が大きなウエイト占めているデータ量としても大きい画像ベースの漫画を 十分な量(種類と質)を流通させることができるか? 文字ベースの出版だけでブレイクした Kindle の 日本での大きな挑戦となると思います。

 そして何より Kindle の日本での最大の敵は携帯電話業界です。
 すでに携帯コミック、携帯小説と携帯電話コンテンツビジネスの中核となりつつありますから、 はい Kindle きました、どうぞごっそりコンテンツを持ってってくださいとは 絶対に ならないと思いますよ。

 先行きかなり不安だと思いますが、絶対に成功して欲しいと個人的には思ってます > Kindle
 来年の春から夏、期待して待っています。

「 アマゾンの電子ブックリーダー Kindle 、日本を含む 100 か国以上で購入可能に」Engadget Japanese より)
「 Amazon 「 Kindle 」徹底試用レポート(前編)~基本仕様と使い勝手をチェック」
「 Amazon 「 Kindle 」徹底試用レポート(中編)~ Kindle Store で実際にコンテンツを購入する」
「 Amazon 「 Kindle 」徹底試用レポート(後編)~コンテンツのアーカイブ方法や PDF 表示機能などを チェック」
(以上、 PC Watch より)