「
米 Apple 、 9.7 型液晶搭載 /720p 再生対応の『 iPad 』」
- IPS 液晶や電子ブック、通信機能搭載。 499 ドル~
(
AV Watch より)
噂されてた
Apple 社の新製品、
その名も iPad がとうとう発表されました。
9.7 型の IPS 液晶ディスプレイを搭載して 750g ~という重さ、
記憶領域は 16GB 以上のフラッシュメモリを搭載と、
見栄えだけでなく
iPod touch を
そのまんま大きくしたような製品です。
ただ iPhone/
iPod touch 用のアプリケーションが実行できるだけでなく、
広い表示領域を利用した iPad 独自のアプリケーションも展開されるようで、
注目は iBooks アプリで、併せて
Apple が
電子書籍市場に進出することも発表されたため、
この iPad を電子ブックリーダーととらえる向きもあるようです。
米国で電子書籍市場が急速に拡大していて、
世界最大のデジタルコンテンツ販売事業者である
Apple 社でも
無視できない市場になったことで、
iPad は電子ブックリーダーとしても使えるように…という意図はあるでしょう。
しかし、この iPad は個人的には一昨年より急速に広まったネットブック市場への
Apple 社からのアンチテーゼだと感じます。
ネットブックブームが吹き荒れる中、
これまで
Apple は何度も噂されながら、
MacOS X が動作する安価なノート PC は提供してきませんでした。
そして、今回発表された iPad は iPhone/
iPod touch 以上に
リッチなインターフェイスとリソースを持ちながら、
MacBook とは一線を画した
明らかに(気軽な)持ち歩きを意識したフォームファクターとなっています。
一般 PC 市場でフルスペックのノート PC とスマートフォンの間を埋めた製品がネットブックとするならば、
Apple は
MacBook とiPhone の間に iPad を用意したということなのでしょう。
こう考えると個人的には iPad の製品コンセプトが理解できます。
ただ製品コンセプトは理解できても、ほしいかと聞かれればいらないと答えます。
はっきり言って、ここ数年でまったく心が揺れなかった
数少ない
Apple 製品の一つといってもいいでしょう。
最近、個人的な携帯環境は、データ通信専用に
Pocket WiFi 、
その他は携帯電話と、ネットワーク端末として
iPod touch 、
そして
ポメラ と、
ちょっと重装備にしたいときはその
ポメラ の代わりに
ノート PC(
VAIO type T) と
いうのが、現時点でベストソリューションと感じているからです。
iPad ではまず全力で文字入力ができそうにないこと。
ポメラ or ノート PC の組み合わせと比較すると、
まさに帯に短し襷に長しです。
では電子ブックリーダーとしての側面はと聞かれると、
「 iPad みたら Kindle 買えないよねぇ」という人もいるでしょうが、むしろ逆です。
ポメラ を使っていて思うのですが、
長時間みていて疲れないのはやはり反射型のディスプレイです。
IPS 液晶とはいえ、照射型ディスプレイで何時間も継続して文字を追うことは
ちょっと勘弁願いたいです。
iPad は正直に
MacOS X が動いて欲しかった。
そして iPhone の母艦となれて 3G 回線には iPhone を経由して Bluetooth で接続する。
そうすればライトユースには iPad と iPhone があれば対応できる。そういう製品であって欲しかった。。。
と言うのが個人的な感想です。
本田雅一の週刊モバイル通信
「
インテルの悩み、 Apple の結論」
(
PC Watch より)