父 Danehill
母父 ソヴィエトスター 母母父 ナリタブライアン
母母母父 Cryptoclearance
四代母父 自家生産種牡馬(以前、詳細不明)
祖母が古馬になってからスプリント GI を 一勝した程度が目立つ、当牧場でも既に祖先が不明の超傍流血統から 突然出現した異端顕彰馬。
未勝利、赤松賞と追うところなく圧勝して臨んだアーリントン C で、 断突一番人気のタニノギムレットを後ろから差しきるという鬼脚を披露して制覇。 万感の期待を込めて皐月賞に挑むも、直線で不利もあり 7 着に惨敗。 しかも、軽度ではあるが骨折のおまけつきで戦線を離脱。
やっとのことで復帰戦となったのは、その年の年末 GII CBC 賞。
しかし、能力は落ちてはなかった。 スタートからハナを奪うと、上がり 33 秒台の脚でそのまま押しきる圧勝劇。
それから一度放牧に出て、二度目の GI 、初ダートとなったフェブラリー S は 直線まったく伸びず 7 着。
しかし、その直後、芝に戻っての高松宮記念から快進撃が始まる。
まず高松宮記念を先頭集団の直後につけて直線抜け出して大楽勝。 間隔をあけて次戦となった安田記念は外枠から 外々を回ってやや後ろ目のポジションから、 まくり気味で最終コーナーを曲って直線で大外から抜け出し、これも快勝。
そして、グラスワンダー、スペシャルウィーク、メイショウドトウ、 エアシャカールとそうそうたるメンバーが揃い、距離の壁か四番人気で出走した宝塚記念。 しかし、差し馬が多く、好位に付けペースが落ち着き直線瞬発力勝負となれば、 この馬に敵はなかった…直線だけで見る間に差が開く圧勝。
たった十四週間、 GI 三戦三連勝で顕彰馬入りをここで確定。
一度放牧を経て、秋はセントウルステークスから出陣し、 一番人気ながら 59kg を背負って三着。次戦は GI スプリンターズステークス、 しかし、一番人気のタイキシャトルに主戦を奪われた上、スタートでの出遅れがひびき、 直線よく追い上げたが五着まで…と秋は不完全燃焼が続いたが、 天皇賞(秋)、一番人気のスペシャルウィークの前々につけ、先にスパート。 勝ちタイム 1' 59'' 5 上がり 3F 33.8 秒で完勝。
スプリンターかマイラーかと思っていたがこれで海外挑戦の条件はそろった。
しかし、年が明けて連覇を狙った高松宮記念をまたもや出遅れて敗退、 果敢に春の天皇賞にチャレンジするもレース中に骨折、 海外挑戦がその向こうに待っていた宝塚記念を前に引退した。