「
HD DVD 買った人はどうなる 規格戦争の果て、消費者置き去り」
(
ITmedia より)
そろそろほとぼりも冷めたと思うので、
東芝 が
HD DVD 撤退を決めた話について、私見をちょっと。
こういう規格戦争の決着がつくと必ずと言っていいほど、
上記、
ITmedia の
記事 にあるようなことを
言い出す人がいます。
HD DVD の未来を信じて、すでに対応機を購入された方には確かに気の毒に思うところもありますが、
ゲームプラットフォームではよくある話で、
個人的にもだったら「サ○ーンを買った人はどうなる?」
「ドリーム○ャストを買った人はどうなる?」と言いたいところです。
この話だけがなぜこうも煽られるのか?少々不可解です。
逆にこの早い段階で撤退の判断をした
東芝 を
「クールだ」と評価したいくらいです。
# まぁ
小売りが
売ってくれなきゃ 、
東芝 一社が
いくらがんばってもどうにもならないですが…
ただ、この判断は高画質動画コンテンツのメディアビジネス市場に、
マイナスのモーメントを与えていくような気がしてなりません。
市場に残った Blu-ray は、これまで需要以上に HD DVD との競争のために
価格を抑えてきたと言う側面が少なからずあるはずです。
残念ながら Blu-ray 陣営が期待した
プレイステーション 3 も、
Blu-ray ドライブの爆発的な需要を伸ばす起爆剤としてはパンチ不足でした。
おそらく今後、需要増によるスケールメリットと技術進歩による価格の下落以上の期待は
できなくなります。
次にすでに音楽ではそのシフトが起こっているように、
高画質動画コンテンツの流通が物理メディアでの流通より
ネットによる配信へシフトする可能性もあります。
こうなるといよいよスケールメリットを出すための需要増には期待が持てなくなります。
ただ音楽より圧倒的にデータ量の多い高画質動画コンテンツは、
帯域対コストが圧倒的に安い日本でも成功モデルはまだないと言ってよく、
欧米ではこのような利用を想定した帯域を確保するにはコストが高すぎると言われるので、
そうそう Blu-ray 陣営の首が絞まることもないかと思います。
それでも HD DVD が市場から消えることで、Blu-ray 陣営にとって、
これで普及のペースを維持することはできても、上げることは期待しない方がよいでしょう。
そもそもここからは私個人の意見ですが、確かに HD コンテンツの品質は圧倒的で、
テレビの中でも「 HD! HD!! 」と連呼されていますが、
冷静に回りをみて「これからは HD でなきゃ話にならんよね。
SD なんてもう見れない」と言っている人を見たことがないので、
実は HD メディアビジネスに大量に投資した特定の業界に扇動されているのでは…
とか勘ぐったりもするのですが、時代に乗り遅れてます?ひょっとして!? (^^;>
「
Wal-Mart 、 Blu-ray に一本化へ」
(
ITmedia より)
「
『勝ち目はないと判断した』 -- 東芝、西田社長が HD DVD 終息を語る」
(
CNET Japan より)